スピード機構の革新『エアパイプ』
FX, SXに加え、今シーズンよりMISSILE にも装備されたF2独自のスピード機構、「エアパイプ」。デッキからボトムに斜めに貫通 するパイプからの空気圧によって、カットア ウトテイル内における乱流や反発の原因と なる内気と外気の気圧差を回避。水流を 定のまま後方に流し続けることで爆発的な 加速と限界を知らないトップスピードの伸 び、コントロール性を生み出すシステムだ。
風域に応じる ボードチューニングシステム『可変スポイラー』
接水面を減少させ、プレーニング時の摩擦抵抗を極限 まで抑えるテイルボトム機構 カットアウトテイル。こ のカット幅をコンディションに応じて調節できるシステ ムが、FXに新搭載された可変スポイラーだ。強風時に はカット幅を大きくしてスピード特性を、微風時には小 さくして安定性を確保。これにより常に艇速はマックス レベルにキープされ、幅広いコンディションを戦うフォーミュラレーシングにおいて絶大な威力を発揮する。
FS & SX
FX=全風域に順応する自在変幻なFWボード、 SX=イージーコントロール、ワイドレンジの真骨頂
FXの最たる進化は、やはり新機構の可 変スポイラーにある乗り手の体格によっ て、さらにその時々のコンディションによ ってチューニングができるので、セイラー や得意な風域を選ばない。また、「今日の 風と海面だったら角度を取るチューニング にしよう、あるいはスピード重視のチュー ニングにしよう」といった風に、走り方を 選べるのもポイントだ。スポイラーの調節 に伴い、ストラップやジョイントのポジシ ョン、フィンのサイズなども変えていくわ けで、そのパターンは無限大であるが、突 き詰めればどこまでも自分のコントロー ル下に置けるボードと化すFXはまさに 1本でどこでも戦える最強のボードだ。 SXはS, M, Lの全サイズを通してオーバーに強く、なおかつガスティやアンダー コンディション下でも安定する、非常にワイドレンジな仕上がりだ。また、いずれの 風域でも驚くほどのイージーコントロール が特長。ボードトリムに気を使わなくて済 む分、よりスピードを出すためのフォーム やセイルトリムに集中できることを実感した。世界的にもライトウインドスラローム というカテゴリーが動き出そうとしている
今、それを体現する先駆的なボード,SX は、誰にでも幅広い風域を通し、易しくス ピードを扱える至極乗りやすい1本。大きさの割に走破性に優れるLサイズはアスリートを満足させるだけでなく、サンデーセイラーのプレーニングチャンスを大幅に増 幅させることも必須。レディスは体格に合わせてSかMのどちらかをチョイスするのがいいだろう。
Impression from
J-85
鈴木”KONG”智彦